読み込み中…
最終確認:2026年10月3日
農薬登録情報:独立行政法人農林水産消費安全技術センター
技術情報:日本曹達株式会社技術資料ほか
ベルクート水和剤は、イミノクタジンアルベシル酸塩を有効成分とする、果樹・野菜・茶などの多くの病害に優れた予防効果を示すFRACコードM07のビスグアニジン系殺菌剤です。2つの作用で菌を抑えるため耐性菌が出にくく、他系統の剤が効きにくくなった菌にも効き、なし黒星病ではDMI剤との混用で効果が高まります。
病原菌の細胞膜の材料となる脂質がつくられるのを止める作用と、細胞膜そのものの働きを壊す作用の、2つの作用で菌を抑えます。胞子の発芽から植物への侵入まで、感染のさまざまな段階を防ぐ予防型の殺菌剤です。
幅広い作物・病害に優れた予防効果
りんご・なし・もも・かんきつ・かきなどの果樹、すいか・きゅうり・トマト・いちご・たまねぎなどの野菜、茶、たばこまで、30を超える作物の病害に優れた予防効果を発揮します。黒星病、斑点落葉病、灰星病、うどんこ病、灰色かび病、炭疽病、つる枯病、かんきつの貯蔵病害など、さまざまな病気をカバーします。
2つの作用で菌を抑える「ツインアクション」
菌の細胞膜の材料づくりを止める作用と、細胞膜の働きを壊す作用を併せもち、菌を2方向から抑えます。このため耐性菌が出にくく、ストロビルリン系やDMI剤などが効きにくくなった菌にも効果を示します。
DMI剤との混用で効果アップ
なしの黒星病では、DMI剤に本剤を混ぜて散布すると、DMI剤だけを散布した場合より発病がおよそ6割に抑えられたことが、複数の県の試験で確認されています。作用の異なる剤と組み合わせることで、防除効果を高めつつ耐性菌の対策にもなります。
| 作物 | 適用病害虫雑草 | 希釈倍数・使用量 | 使用時期 | 使用回数 | 使用方法 |
|---|---|---|---|---|---|
| あけび(果実) | うどんこ病 | 3000倍散布液量 200~700L/10a | 収穫14日前まで | 2回以内 | 散布 |
| アスパラガス | 褐斑病 | 1000倍散布液量 100~500L/10a | 収穫7日前まで | 5回以内 | 散布 |
| アスパラガス | 茎枯病 | 1000倍散布液量 100~500L/10a | 収穫7日前まで | 5回以内 | 散布 |
| アスパラガス | 斑点病 | 1000倍散布液量 100~500L/10a | 収穫7日前まで | 5回以内 | 散布 |
| いちご | うどんこ病 | 4000倍散布液量 100~300L/10a | 収穫前日まで(生育期) | 5回以内 | 散布 |
| いちご | うどんこ病 | 1000倍散布液量 100~300L/10a | 育苗期(定植前) | 5回以内 | 散布 |
| いちご | 炭疽病 | 1000倍散布液量 100~300L/10a | 育苗期(定植前) | 5回以内 | 散布 |
| うめ | すす斑病 | 2000倍散布液量 200~700L/10a | 収穫30日前まで | 3回以内 | 散布 |
| うめ | 灰色かび病 | 2000倍散布液量 200~700L/10a | 収穫30日前まで | 3回以内 | 散布 |
| うめ | 灰星病 | 2000倍散布液量 200~700L/10a | 収穫30日前まで | 3回以内 | 散布 |
| うめ | 環紋葉枯病 | 2000倍散布液量 200~700L/10a | 収穫30日前まで | 3回以内 | 散布 |
| うめ | 黒星病 | 2000倍散布液量 200~700L/10a | 収穫30日前まで | 3回以内 | 散布 |
| うめ | 枝枯病 | 2000倍散布液量 200~700L/10a | 収穫30日前まで | 3回以内 | 散布 |
| うり類(漬物用) | うどんこ病 | 2000~4000倍散布液量 100~300L/10a | 収穫3日前まで | 5回以内 | 散布 |
| うり類(漬物用) | つる枯病 | 2000~4000倍散布液量 100~300L/10a | 収穫3日前まで | 5回以内 | 散布 |
| うり類(漬物用) | 炭疽病 | 2000~4000倍散布液量 100~300L/10a | 収穫3日前まで | 5回以内 | 散布 |
| おうとう | 灰星病 | 1000倍散布液量 200~700L/10a | 収穫7日前まで | 3回以内 | 散布 |
| かき | うどんこ病 | 1000~1500倍散布液量 200~700L/10a | 収穫14日前まで | 3回以内 | 散布 |
| かき | すす点病 | 1000~1500倍散布液量 200~700L/10a | 収穫14日前まで | 3回以内 | 散布 |
| かき | 灰色かび病 | 1000~1500倍散布液量 200~700L/10a | 収穫14日前まで | 3回以内 | 散布 |
| かき | 黒星病 | 1000~1500倍散布液量 200~700L/10a | 収穫14日前まで | 3回以内 | 散布 |
| かき | 炭疽病 | 1000~1500倍散布液量 200~700L/10a | 収穫14日前まで | 3回以内 | 散布 |
| かき | 落葉病 | 1000~1500倍散布液量 200~700L/10a | 収穫14日前まで | 3回以内 | 散布 |
| かぼちゃ | うどんこ病 | 1000~2000倍散布液量 100~300L/10a | 収穫7日前まで | 4回以内 | 散布 |
| かんきつ(みかんを除く) | そうか病 | 2000倍散布液量 200~700L/10a | 収穫前日まで | 2回以内 | 散布 |
| かんきつ(みかんを除く) | 灰色かび病 | 2000倍散布液量 200~700L/10a | 収穫前日まで | 2回以内 | 散布 |
| かんきつ(みかんを除く) | 貯蔵病害(青かび病) | 2000倍散布液量 200~700L/10a | 収穫前日まで | 2回以内 | 散布 |
| かんきつ(みかんを除く) | 貯蔵病害(緑かび病) | 2000倍散布液量 200~700L/10a | 収穫前日まで | 2回以内 | 散布 |
| キウイフルーツ | 果実軟腐病 | 1000倍散布液量 200~700L/10a | 収穫前日まで | 5回以内 | 散布 |
| キウイフルーツ | 灰色かび病 | 1000倍散布液量 200~700L/10a | 収穫前日まで | 5回以内 | 散布 |
| キウイフルーツ | 貯蔵病害(灰色かび病) | 1000倍散布液量 200~700L/10a | 収穫前日まで | 5回以内 | 散布 |
| キャベツ | 菌核病 | 1000倍散布液量 100~300L/10a | 収穫14日前まで | 3回以内 | 散布 |
| きゅうり | うどんこ病 | 2000~4000倍散布液量 100~300L/10a | 収穫前日まで | 7回以内 | 散布 |
| きゅうり | 灰色かび病 | 2000~4000倍散布液量 100~300L/10a | 収穫前日まで | 7回以内 | 散布 |
| きゅうり | 褐斑病 | 2000倍散布液量 100~300L/10a | 収穫前日まで | 7回以内 | 散布 |
| きゅうり | 炭疽病 | 2000~4000倍散布液量 100~300L/10a | 収穫前日まで | 7回以内 | 散布 |
| すいか | うどんこ病 | 1000倍散布液量 100~300L/10a | 収穫前日まで | 4回以内 | 散布 |
| すいか | つる枯病 | 1000倍散布液量 100~300L/10a | 収穫前日まで | 4回以内 | 散布 |
| すいか | 菌核病 | 1000倍散布液量 100~300L/10a | 収穫前日まで | 4回以内 | 散布 |
| すいか | 炭疽病 | 1000倍散布液量 100~300L/10a | 収穫前日まで | 4回以内 | 散布 |
| ズッキーニ | うどんこ病 | 2000倍散布液量 100~300L/10a | 収穫前日まで | 7回以内 | 散布 |
| すもも | 灰星病 | 1000~2000倍散布液量 200~700L/10a | 収穫3日前まで | 3回以内 | 散布 |
| たばこ | うどんこ病 | 1000~2000倍散布液量 100~180L/10a | 収穫10日前まで | 2回以内 | 散布 |
| たばこ | 灰色かび病 | 1000~2000倍散布液量 100~180L/10a | 収穫10日前まで | 2回以内 | 散布 |
| たばこ | 赤星病 | 1000~2000倍散布液量 100~180L/10a | 収穫10日前まで | 2回以内 | 散布 |
| たまねぎ | 灰色かび病 | 1000倍散布液量 100~300L/10a | 収穫前日まで | 5回以内 | 散布 |
| たまねぎ | 灰色腐敗病 | 1000倍散布液量 100~300L/10a | 収穫前日まで | 5回以内 | 散布 |
| たまねぎ | 小菌核病 | 1000倍散布液量 100~300L/10a | 収穫前日まで | 5回以内 | 散布 |
| トマト | 灰色かび病 | 3000~6000倍散布液量 100~300L/10a | 収穫前日まで | 3回以内 | 散布 |
| トマト | 葉かび病 | 3000~6000倍散布液量 100~300L/10a | 収穫前日まで | 3回以内 | 散布 |
| なし | うどんこ病 | 1000~1500倍散布液量 200~700L/10a | 収穫14日前まで | 5回以内 | 散布 |
| なし | 黒星病 | 1000~1500倍散布液量 200~700L/10a | 収穫14日前まで | 5回以内 | 散布 |
| なし | 黒斑病 | 1000~1500倍散布液量 200~700L/10a | 収穫14日前まで | 5回以内 | 散布 |
| なし | 輪紋病 | 1000~1500倍散布液量 200~700L/10a | 収穫14日前まで | 5回以内 | 散布 |
| なす | うどんこ病 | 3000倍散布液量 100~300L/10a | 収穫前日まで | 3回以内 | 散布 |
| なす | すすかび病 | 3000倍散布液量 100~300L/10a | 収穫前日まで | 3回以内 | 散布 |
| なす | 灰色かび病 | 3000倍散布液量 100~300L/10a | 収穫前日まで | 3回以内 | 散布 |
| にんじん | 菌核病 | 1000倍散布液量 100~300L/10a | 収穫14日前まで | 5回以内 | 散布 |
| にんじん | 黒葉枯病 | 500~1000倍散布液量 100~300L/10a | 収穫14日前まで | 5回以内 | 散布 |
| にんじん | 黒葉枯病 | -散布液量 乾燥種子重量の0.5% | は種前 | 1回 | 種子粉衣 |
| にんにく | 葉枯病 | 1000~1500倍散布液量 100~300L/10a | 収穫3日前まで | 3回以内 | 散布 |
| ねぎ | さび病 | 2000倍散布液量 100~300L/10a | 収穫30日前まで | 3回以内 | 散布 |
| ねぎ | 黒斑病 | 2000倍散布液量 100~300L/10a | 収穫30日前まで | 3回以内 | 散布 |
| ねぎ | 葉枯病 | 2000倍散布液量 100~300L/10a | 収穫30日前まで | 3回以内 | 散布 |
| ばれいしょ | 夏疫病 | 500倍散布液量 100~300L/10a | 収穫7日前まで | 5回以内 | 散布 |
| びわ | 灰色かび病 | 1000倍散布液量 200~700L/10a | 収穫7日前まで | 3回以内 | 散布 |
| びわ | 灰色かび病 | 10倍散布液量 4L/10a | 収穫7日前まで | 3回以内 | 無人航空機による散布 |
| びわ | 灰斑病 | 1000倍散布液量 200~700L/10a | 収穫7日前まで | 3回以内 | 散布 |
| びわ | 灰斑病 | 10倍散布液量 4L/10a | 収穫7日前まで | 3回以内 | 無人航空機による散布 |
| マンゴー | 炭疽病 | 1000倍散布液量 200~700L/10a | 収穫14日前まで | 2回以内 | 散布 |
| みかん | そうか病 | 1000~2000倍散布液量 200~700L/10a | 収穫前日まで | 3回以内 | 散布 |
| みかん | 灰色かび病 | 1000~2000倍散布液量 200~700L/10a | 収穫前日まで | 3回以内 | 散布 |
| みかん | 貯蔵病害(青かび病) | 1000~2000倍散布液量 200~700L/10a | 収穫前日まで | 3回以内 | 散布 |
| みかん | 貯蔵病害(緑かび病) | 1000~2000倍散布液量 200~700L/10a | 収穫前日まで | 3回以内 | 散布 |
| ミニトマト | 灰色かび病 | 6000倍散布液量 100~300L/10a | 収穫前日まで | 2回以内 | 散布 |
| ミニトマト | 葉かび病 | 6000倍散布液量 100~300L/10a | 収穫前日まで | 2回以内 | 散布 |
| メロン | うどんこ病 | 1000倍散布液量 100~300L/10a | 収穫前日まで | 5回以内 | 散布 |
| メロン | つる枯病 | 1000倍散布液量 100~300L/10a | 収穫前日まで | 5回以内 | 散布 |
| もも | うどんこ病 | 1000~2000倍散布液量 200~700L/10a | 収穫前日まで | 3回以内 | 散布 |
| もも | すすかび病 | 1000~2000倍散布液量 200~700L/10a | 収穫前日まで | 3回以内 | 散布 |
| もも | ホモプシス腐敗病 | 1000~2000倍散布液量 200~700L/10a | 収穫前日まで | 3回以内 | 散布 |
| もも | 果実赤点病 | 1000~2000倍散布液量 200~700L/10a | 収穫前日まで | 3回以内 | 散布 |
| もも | 灰星病 | 1000~2000倍散布液量 200~700L/10a | 収穫前日まで | 3回以内 | 散布 |
| もも | 黒星病 | 2000倍散布液量 200~700L/10a | 収穫前日まで | 3回以内 | 散布 |
| やまのいも | 青かび病 | -散布液量 種いも重量の1% | 植付前 | 1回 | 種いも粉衣 |
| やまのいも | 葉渋病 | 1000~2000倍散布液量 100~300L/10a | 収穫7日前まで | 5回以内 | 散布 |
| りんご | うどんこ病 | 1000~1500倍散布液量 200~700L/10a | 収穫前日まで | 6回以内(但し、開花期以降散布は3回以内) | 散布 |
| りんご | すす点病 | 1000~1500倍散布液量 200~700L/10a | 収穫前日まで | 6回以内(但し、開花期以降散布は3回以内) | 散布 |
| りんご | すす斑病 | 1000~1500倍散布液量 200~700L/10a | 収穫前日まで | 6回以内(但し、開花期以降散布は3回以内) | 散布 |
| りんご | モニリア病 | 1000倍散布液量 200~700L/10a | 収穫前日まで | 6回以内(但し、開花期以降散布は3回以内) | 散布 |
| りんご | 黄腐病 | 1000倍散布液量 200~700L/10a | 収穫前日まで | 6回以内(但し、開花期以降散布は3回以内) | 散布 |
| りんご | 褐斑病 | 1000~1500倍散布液量 200~700L/10a | 収穫前日まで | 6回以内(但し、開花期以降散布は3回以内) | 散布 |
| りんご | 黒星病 | 1000~2000倍散布液量 200~700L/10a | 収穫前日まで | 6回以内(但し、開花期以降散布は3回以内) | 散布 |
| りんご | 黒点病 | 1000~1500倍散布液量 200~700L/10a | 収穫前日まで | 6回以内(但し、開花期以降散布は3回以内) | 散布 |
| りんご | 斑点落葉病 | 1000~2000倍散布液量 200~700L/10a | 収穫前日まで | 6回以内(但し、開花期以降散布は3回以内) | 散布 |
| りんご | 輪紋病 | 1000~1500倍散布液量 200~700L/10a | 収穫前日まで | 6回以内(但し、開花期以降散布は3回以内) | 散布 |
| レタス | 灰色かび病 | 1000~2000倍散布液量 100~300L/10a | 収穫14日前まで | 3回以内 | 散布 |
| レタス | 菌核病 | 1000~2000倍散布液量 100~300L/10a | 収穫14日前まで | 3回以内 | 散布 |
| 樹木類 | 炭疽病 | 1000倍散布液量 200~700L/10a | 発病初期 | 3回以内 | 散布 |
| 小粒核果類(うめ、すももを除く) | すす斑病 | 2000倍散布液量 200~700L/10a | 収穫30日前まで | 3回以内 | 散布 |
| 小粒核果類(うめ、すももを除く) | 灰色かび病 | 2000倍散布液量 200~700L/10a | 収穫30日前まで | 3回以内 | 散布 |
| 小粒核果類(うめ、すももを除く) | 灰星病 | 2000倍散布液量 200~700L/10a | 収穫30日前まで | 3回以内 | 散布 |
| 小粒核果類(うめ、すももを除く) | 環紋葉枯病 | 2000倍散布液量 200~700L/10a | 収穫30日前まで | 3回以内 | 散布 |
| 小粒核果類(うめ、すももを除く) | 黒星病 | 2000倍散布液量 200~700L/10a | 収穫30日前まで | 3回以内 | 散布 |
| 茶 | 新梢枯死症(輪斑病菌による) | 1000倍散布液量 200~400L/10a | 摘採7日前まで | 2回以内 | 散布 |
| 茶 | 炭疽病 | 1000倍散布液量 200~400L/10a | 摘採7日前まで | 2回以内 | 散布 |
| 茶 | 輪斑病 | 1000倍散布液量 200~400L/10a | 摘採7日前まで | 2回以内 | 散布 |
| 豆類(種実、ただし、だいずを除く) | うどんこ病 | 1000倍散布液量 100~300L/10a | 収穫7日前まで | 3回以内 | 散布 |
| 豆類(種実、ただし、だいずを除く) | 褐斑病 | 1000倍散布液量 100~300L/10a | 収穫7日前まで | 3回以内 | 散布 |
| 豆類(種実、ただし、だいずを除く) | 炭疽病 | 1000倍散布液量 100~300L/10a | 収穫7日前まで | 3回以内 | 散布 |
作物名に「(〜を除く)」とある場合はかっこ内の作物がその行の適用範囲に含まれません。 例えば「かんきつ(みかんを除く)」の行に記載された希釈倍数・使用時期・使用回数はみかんに適用されません。 かっこ内の作物は独自の条件で別の行に登録されている場合があります。表内に該当する作物名の行があるかご確認ください。 該当する行がない場合は本剤に当該作物の登録はありません。
FRACコード:M07(ビスグアニジン系、多作用点接触活性)
ベフラン・ベルクート普及会の技術資料(2012)によれば、イミノクタジンは次の2つの作用を持ちます。
普及会は、2つの異なる作用を持つことで耐性菌が発生しにくいと考えており、1983年にイミノクタジンが発売されて以来、耐性菌の報告がないとしています(2012年時点)。FRACも、耐性の兆候がない低リスクのグループとしています。
胞子の発芽、発芽管の伸長、付着器の形成、組織内への侵入、胞子形成を阻害します(技術資料)。鈴木・黒田(2005)も、胞子発芽、発芽管伸長、付着器形成、侵入糸形成などを阻害するとしています。
Sekido ら(1996)は、リンゴ斑点落葉病菌で、イミノクタジン酢酸塩が菌糸から電解質を漏出させ、キチン生合成はほとんど阻害しないことを示しています。本剤の有効成分(アルベシル酸塩)とは塩が異なります。
1985年から試験コード「DF-250水和剤」として委託試験が始まり、本剤が1994年11月21日に、ベルクートフロアブルが1998年に登録されました。
イミノクタジンアルベシル酸塩40.0%の水和剤(類白色水和性粉末、45μm以下)で、有効年限は5年です。有効成分は水にほとんど溶けません(0.006g/L、25℃)。
残効(近藤 2012、宮城県、イミノクタジンアルベシル酸塩水和剤2,000倍、商品名の記載なし):耐性のキュウリ褐斑病菌2菌株に対し、散布7日後の接種で防除価97.0・96.3、10日後の接種で75.4・86.6でした。感染成立後の散布では防除価15.5でした。著者は、少なくとも7日間は十分な残効を示すとし、予防的な使用が必要としています。
栃木県(下野・佐川 2025、2024年採集、イチゴ23菌株・トマト37菌株)では、イミノクタジンアルベシル酸塩に対する感受性低下菌は確認されませんでした。同じ検定で、ボスカリド・ペンチオピラドの感受性低下菌率はイチゴ52%・トマト65%でした。三重県(鈴木・黒田 2005、トマト82菌株、本剤を添加した培地)では、胞子の発芽で判定する方法でのMICは0.26ppm以下〜16.62ppmでした。
著者は、菌糸の生育で判定する方法より、胞子の発芽で判定する方法のほうが感受性調査に適していると考えています。
本剤は普通物です。技術資料(1987年)での本剤の急性経口LD50はラット雄2,100mg/kg・雌2,600mg/kg、経皮は2,000mg/kg超です。メーカーのSDSでは、製品は急性毒性(吸入)区分3、水生環境有害性 区分1に分類され、藻類のErC50は0.047mg/L(72時間)です。ミツバチ・マルハナバチは、本剤1,000倍の圃場試験で影響がなく(三重大学、1994年)、ククメリスカブリダニも2,000倍の直接散布で影響がありませんでした(日植防研 高知試験場、2000年)。蚕の安全基準日数は、1,000倍で12〜30日です。
果樹は1000〜3000倍を200〜700L/10a、野菜は500〜6000倍を100〜300L/10a(アスパラガスは100〜500L/10a)散布します(作物・病害により異なります)。いちごは育苗期(定植前)に1000倍、本圃では収穫前日まで4000倍(うどんこ病)を使います。にんじんは種子粉衣(乾燥種子重量の0.5%)、やまのいもは種いも粉衣(種いも重量の1%)、びわは無人航空機による散布(10倍、4L/10a)もできます。
イミノクタジンを含む農薬の総使用回数の範囲内で使用してください。りんごは本剤6回以内(開花期以降は3回以内)、総使用回数8回以内(液剤・水和剤は合計6回以内、塗布剤は2回以内)です。いちごは総使用回数10回以内(育苗期5回以内、本圃5回以内)です。必ず最新の適用表で確認してください。
散布基準に従い、適合した散布装置を使用し、散布区域の選定と区域内の諸物件に注意してください。
眼に強い刺激性があるため、眼に入らないよう注意し、入った場合は直ちに十分に水洗して眼科医の手当を受けてください。使用の際は保護眼鏡、農薬用マスク、不浸透性手袋、長ズボン・長袖の作業衣などを着用し、作業後は手足・顔などを石けんでよく洗い、洗眼・うがいをしてください。誤飲・誤食に注意してください。
蚕に毒性があるため、桑にかからないよう注意してください。水産動植物(藻類)に影響を及ぼすおそれがあるため、河川・養殖池等に飛散・流入しないよう注意してください。
使用量に合わせて薬液を調製し、速やかに使い切ってください。散布量は作物の生育段階、栽培形態、散布方法に合わせて調節してください。適用作物群の作物やその新品種に初めて使う場合は、事前に薬害の有無を確認してください。
密封し、直射日光を避け、食品と区別して、小児の手の届かない冷涼・乾燥した場所に保管してください。
普通物に区分されています。
FRACコードM07(ビスグアニジン系、多作用点接触活性)の殺菌剤です。FRACは耐性リスクの低いグループとしており、2024年の栃木県の調査でも、イチゴ・トマトの灰色かび病菌に感受性低下菌は確認されていません。技術資料では、ストロビルリン系・DMI剤・ベンゾイミダゾール系・ジカルボキシイミド系の剤に耐性をもつ菌にも効果が示されています。
なし黒星病では、DMI剤との混用で効果が高まった試験があります。混用の可否は事前に確認してください。
ベンレート水和剤との混用で、緑かび病に対しイミノクタジン酢酸塩液剤との混用と同等の効果がありました。熊本県は、単用散布では効果が不十分となる可能性があるとしています。
予防的に使う剤です。発病前〜発病初期に散布してください。宮城県の試験では、キュウリ褐斑病菌に感染した後に散布した場合、ほとんど効果がありませんでした。
病害や条件によりますが、7日程度が目安です。宮城県のキュウリ褐斑病のポット試験では、散布後7日は十分な効果がありましたが、10日後には菌株によって効果が下がりました。
病害や発生状況によっては、単独では効果が足りない場合があります。なし黒星病の試験では、本剤だけの散布はDMI剤だけの散布と同程度の試験もあれば、劣る試験もありました。発生が多いときは、作用の異なる剤との混用や体系での使用を検討してください。混用する場合は、事前に適否を確認してください。
はい、品種や時期によって注意が必要です。りんごは芽出し2週間過ぎから落花後25日ごろまでは、さび果のおそれがあるので散布しないでください。なしのル レクチエ、ももの缶詰用品種(缶桃14号など)、かきの西村早生には使用しないでください。おうとうは着色始期〜中期、メロンは交配2〜3日前から交配2週間後までの幼果期の散布を避けてください。
ばらにはかからないよう注意し、キャベツでは一部の展着剤との混用に注意してください。
はい、他系統の剤に耐性をもつ灰色かび病菌にも効果があります。技術資料では、ジカルボキシイミド系に耐性の灰色かび病菌にも効果が示されています。栃木県の2024年の調査では、イチゴ・トマトの灰色かび病菌に、本剤の有効成分が効きにくくなった菌は見つかりませんでした。
有効成分は同じで、本剤は粉末の水和剤(有効成分40%)、フロアブルは液体(有効成分30%)です。登録の内容(作物・倍率・回数)は剤ごとに異なるので、それぞれの適用表で確認してください。同じイミノクタジンを含む剤は、総使用回数を合わせて数えてください。
眼に強い刺激性があるため、保護眼鏡を必ず着用してください。農薬用マスク・不浸透性手袋・長袖の作業衣も着用し、作業後は洗眼・うがいをしてください。蚕に毒性があるため桑にかからないようにし、藻類に影響があるため河川や養殖池などに流れ込まないよう注意してください。
他剤と混ぜるときは、1剤ずつ水に溶いてから次を加えます。乳剤と混ぜる場合は乳剤が先です。少ない水に2剤を同時に入れて練らないでください。
ご使用に際して、製品ラベルに記載された希釈倍率・使用時期・使用回数・収穫前日数を必ず遵守してください。製品ラベルの記載と本ページの記載が異なる場合や薬害や安全使用上の注意などの記載がある場合は、製品ラベルの記載に従ってください。都道府県によってご使用を控えるよう指定されている農薬があるため、お住まいの地域の指針もあわせてご確認ください。河川・水路等への流入および周辺への飛散に注意し、使用後の容器は適切に処理してください。誤って眼または皮膚に付着した場合は、直ちに水で洗い流してください。体調に異常が生じた場合は、医師の診断を受けてください。直射日光および高温を避け、小児の手の届かない場所で保管してください。
