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最終確認:2026年8月31日
農薬登録情報:独立行政法人農林水産消費安全技術センター
技術情報:株式会社ニチノー緑化技術資料ほか
芝用エコパートFLはピラフルフェンエチルを有効成分とするフェニルピラゾール系の芝生専用除草剤で、広葉雑草・イネ科雑草からコケ類まで幅広く枯らします。散布した部分をすばやく枯らす、接触型・速効性のタイプです。芝の休眠期・生育期に応じて、使用時期と薬量が細かく設定されています。日本芝・西洋芝のどちらでも使えます。
本剤は光合成に関わる酵素を妨げ、光が当たると活性酸素を発生させます。薬液がかかった部分をすばやく褐変させて枯らす接触型です。
広葉雑草・イネ科雑草・コケ類まで、幅広い殺草スペクトラム
一年生広葉雑草、多年生広葉雑草、一年生イネ科雑草、コケ類と、芝生管理で問題となる主要な障害物全般に対応します。
日本芝・西洋芝、それぞれの生育サイクルに合わせた使い分け
日本芝(こうらいしば)では芝休眠期、西洋芝(ベントグラス)では春夏期・秋期の生育期と、暖地型・寒地型芝の生育サイクルの違いに対応した使用時期設計になっています。
芝の種類・シーズンに応じた細かな薬量設定
日本芝の休眠期処理(150〜200mL/10a)と西洋芝の生育期処理(100〜600mL/10a)とで薬量帯が異なり、対象やシーズンに応じた調整が可能です。
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| 作物 | 適用病害虫雑草 | 希釈倍数・使用量 | 使用時期 | 使用回数 | 使用方法 |
|---|---|---|---|---|---|
| 日本芝(こうらいしば) | 一年生広葉雑草 | 150~200mL/10a散布液量 100~200L/10a | 芝休眠期(雑草生育初期) | 1 | 雑草茎葉散布 |
| 西洋芝(ベントグラス) | コケ類 | 200~600mL/10a散布液量 100~200L/10a | 春夏期芝生育期(コケ類生育期) | 2 | 雑草茎葉散布 |
| 西洋芝(ベントグラス) | 一年生イネ科雑草 | 400~600mL/10a散布液量 100~200L/10a | 春夏期芝生育期(雑草生育初期) | 2 | 雑草茎葉散布 |
| 西洋芝(ベントグラス) | 一年生広葉雑草 | 100~150mL/10a散布液量 100~200L/10a | 秋期芝生育期(雑草生育初期) | 1 | 雑草茎葉散布 |
| 西洋芝(ベントグラス) | 多年生広葉雑草 | 400~600mL/10a散布液量 100~200L/10a | 春夏期芝生育期(雑草生育初期) | 2 | 雑草茎葉散布 |
HRACコード:14(PPO阻害剤、フェニルピラゾール系)
有効成分ピラフルフェンエチルは、クロロフィル合成経路のプロトポルフィリノーゲン酸化酵素(Protox)を阻害し、光の存在下で活性酸素種を発生させることで細胞膜を破壊する接触型の除草成分です。処理した部分を速やかに褐変・枯死させる速効性を持ちます。
ピラフルフェンエチルは日本農薬株式会社によって創製された成分で、いもち病防除剤・肝疾患治療薬・抗真菌剤の合成にも使われたケテンジチオアセタール化学を新たな探索素材へ応用したことが開発の端緒でした。ベンゼン環がピラゾール環の3位炭素と結合する「3-フェニルピラゾール」という独自の化学構造を持ちます。日本国内では麦類用除草剤「エコパートフロアブル」として1999年、ばれいしょ茎葉枯凋剤「デシカン乳剤」として2001年に先行登録・上市されており、本剤「芝用エコパートFL」(2008年登録)はこれらに続く同成分の芝生専用製剤にあたります。
ピラフルフェンエチルについては麦類(コムギ・オオムギ)を対象とした学術文献が複数存在し、既存の麦用除草剤より高い活性を示すことやコムギには比較的安全で広葉雑草には強い活性を示す選択性機構(葉面吸収量・体内代謝速度の違い)が報告されています。ただしこれらはコムギという特定の作物での知見であり、本剤の適用対象である日本芝・西洋芝(いずれもイネ科植物)にそのまま当てはまるとは限りません。
実際本剤は一年生イネ科雑草・コケ類も防除対象としており、麦用途とは異なる使われ方をする製剤です。開発史・化学構造・原体ベースの安全性データという成分固有の情報は作物によらず参考になりますが、除草活性・選択性については本剤専用の登録適用表の内容を優先してください。
急性毒性試験の結果、ラット・マウス(経口)に対するLD50値は雌雄とも5000mg/kg以上、ラット・マウス(経皮)に対するLD50値は雌雄とも2000mg/kg以上であり、急性毒性は弱いとされています。カイコ・ミツバチ等の有用昆虫やカブリダニ・コモリグモのような天敵に対する毒性も弱いとされています(原体ベースのデータ)。
PPO阻害剤は維管束植物だけでなくコケ類(蘚苔類)にも一定の効果を持つとされ、本剤の対象雑草にコケ類が含まれます。薬量は200〜600mL/10a(春夏期芝生育期・コケ類生育期)で、広葉雑草・イネ科雑草と同程度〜やや高めに設定されています。
日本芝(こうらいしば)は暖地型芝で冬に休眠するのに対し、西洋芝(ベントグラス)は寒地型芝で夏に生育が停滞しやすい傾向があります。この生育・休眠サイクルの違いに対応し、日本芝は休眠期、西洋芝は春夏期・秋期の生育期に処理する設計になっています。
日本芝は「芝休眠期」、西洋芝は「春夏期・秋期の芝生育期」と、芝の種類によって使用時期の考え方が異なります。対象芝の種類と季節を確認した上で使用時期を選択してください。
対象(一年生広葉雑草/多年生広葉雑草・一年生イネ科雑草/コケ類)によって薬量帯が100〜600mL/10aと大きく異なるため、対象を確認した上で使用量を選択してください。
本剤はピラフルフェンエチルを含む農薬であるため、他の同一成分を含む農薬の使用回数と合わせ、総使用回数(西洋芝は春夏期2回以内・秋期1回以内、合計3回以内)の範囲内で使用してください。
普通物に区分されています。
HRACコード14(PPO阻害剤)に属する成分です。作用機構の異なる除草剤とのローテーションにより抵抗性リスクの分散が期待できます。同一場所での長期連用は避け、目土・エアレーション等の耕種的な芝生管理も組み合わせることをおすすめします。
※この農薬で登録されている作物と対象病害虫です。
PPO阻害剤は維管束植物だけでなくコケ類(蘚苔類)にも一定の効果を持つとされ、本剤はコケ類にも効果があり、使えます(薬量200〜600mL/10a、春夏期芝生育期・コケ類生育期)。
西洋芝では総使用回数が春夏期2回以内・秋期1回以内、合計3回以内と季節ごとの内訳が定められています。他の同一成分を含む農薬の使用回数と合わせて管理してください。
日本芝(暖地型)は冬に休眠する一方、西洋芝〔ベントグラス、寒地型〕は夏に生育が停滞しやすいなど生育・休眠サイクルが対照的な関係にあるためです。日本芝は休眠期、西洋芝は生育期に処理する設計になっています。
ピラフルフェンエチルの麦類(コムギ)向けデータではコムギへの選択性(安全性)が確認されていますが、これはイネ科作物であるコムギに対する知見です。本剤の適用対象である日本芝・西洋芝もイネ科植物であり、かつ本剤自体が一年生イネ科雑草を防除対象としているため、麦での安全性データをそのまま芝への安全性に転用することはできません。芝への使用は本剤専用の登録適用表に記載された使用時期・薬量に従ってください。
原体ベースの試験ではラット・マウスに対する急性毒性は弱く、カイコ・ミツバチ等の有用昆虫や天敵への毒性も弱いとされています。製剤毒性は普通物に区分されています。
他剤と混ぜるときは、1剤ずつ水に溶いてから次を加えます。乳剤と混ぜる場合は乳剤が先です。少ない水に2剤を同時に入れて練らないでください。
ご使用に際して、製品ラベルに記載された希釈倍率・使用時期・使用回数・収穫前日数を必ず遵守してください。製品ラベルの記載と本ページの記載が異なる場合や薬害や安全使用上の注意などの記載がある場合は、製品ラベルの記載に従ってください。都道府県によってご使用を控えるよう指定されている農薬があるため、お住まいの地域の指針もあわせてご確認ください。河川・水路等への流入および周辺への飛散に注意し、使用後の容器は適切に処理してください。誤って眼または皮膚に付着した場合は、直ちに水で洗い流してください。体調に異常が生じた場合は、医師の診断を受けてください。直射日光および高温を避け、小児の手の届かない場所で保管してください。
